玩具店

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  お待ちしておりました(3)  




ローターの鈍い音が、部屋に響く。
「ぅ、ふぐ、ぅ…、」
マットの上に置かれた枕に突っ伏すようにうつぶせている綱吉は、ぎゅうう、と枕を抱きしめながら涙を流して、ふぅふぅ息を吐いていた。
断続的に与えられる鈍い陰茎への振動で、時折不規則に尻がひくつき、跳ねる。
その高く上げられた尻に、容赦なくぐちゃぐちゃと骸が温感ローションを塗りこめる。
「あつ  ぃ、 あついぃ……、」
熱に浮かされたように呻く。
ずっとローターで刺激を与え続けられている陰茎も、ずっと稼動しつづけているローター自身も、ローションを塗りこめられているアナルも、それによってもたらされる興奮のために紅潮している頬も、全てが熱かった。
クス、と笑みが聞こえる。
「そりゃあそうでしょう、そういうローションですから。他にも性感を高めるローションとか、もっと原始的に山芋とかも考えてみたんですけどね。最初からそれはかわいそうかなと思いまして」
優しいでしょう?とクスクス笑う声に、綱吉は顔をゆがめた。
なにが優しいもんか。優しいやつはこんな変態的に鬼畜なことしない。
「だいぶほぐれてきましたし、そろそろいいですよね」
すうっと太腿を撫でる。ひくんと背筋を跳ねさせてから、綱吉は骸に顔を向けた。
「な…、やめて、やめよ、…」
先ほどからずっと陰茎を責め苛んでいるローターにはぁ、ふぅ、と息をつきながら力弱く懇願する。
骸はちらりと綱吉に視線をやってから、うっそりと微笑んだ。
「そう、そんなにはやく入れてほしかったんですね。じゃあ特別にこちらも使ってあげましょう」
「ちが…ッ!!」
更に別の器具を手にした骸に、恐怖に目を見開いて綱吉が身体の向きを変えようとする。
が、それはかなわなかった。
「ふァあんッ!!」
つぷん、と丸いものがアナルに呑み込まれて、ぞわぁっと背筋を刺激が駆け上がった。
「あ……、」
あうあうと口を動かしている綱吉のアナルに、更に続けて丸いものを骸が押し込める。
にるん、と中にボールが呑み込まれていく。
「んふぅ…んっ」
「どうですか?おいしいでしょう?この葡萄。あとでコレも入れてあげますからね」
続けて3個、4個めのボールを綱吉のアナルに押し込めながら、片手で何かをちらつかせた。
三角錐のような、アイスクリームのような形をした、細くて小さめの、
「アナル用のバイブですよ。初めての君にも、やさしい初心者用です」
「いや…、やだ…、」
抵抗の言葉をにっこりと微笑んで押し流し、その場にカタリとバイブを置く。
微笑みながらも、アナルへの凶悪な責めはやまない。
はっ、はっ、と口で息をする。既に数個以上ボールがナカに入って、直腸の中がいっぱいになったような錯覚を感じる。
「ああ、上手ですねぇ綱吉君。そうそう、そうやって口で息するんですよ、この後も」
ゆっくりと臀部を撫でる。は、ふ、と息しながら、綱吉は枕をギュウ、と握り締めた。
もうずっと続いている陰茎へのローターの振動が、ゆるく綱吉の快感を追い上げていた。
陰茎から、じわ、じわじわと甘やかな痺れが腹を太腿をつたわって、手足の指先に広がってくる。
既に透明な先走りが、ぱた、ぱたり、と震える先端から溢れ出ている。
綱吉は何かをこらえるように、ぎゅっと目を瞑った。
これ以上この刺激を続けられたら、イってしまう。
(も、やだ…、つかれた…、おかしく なる…、)
綱吉は薄目を開けた。ローターからコードでつながるリモコンが近くに見える。手を伸ばせば、届く位置。
(これ…、止めたい…、)
ず、と思うままにリモコンに手を伸ばす。
しかし、あと少しで届くといったときに、ゆるやかにその手を掴まれた。
「んあぁっ、」
少しの刺激も今の綱吉にとっては快感だ。目から涙がにじんだ。
「どうしたんですか、綱吉君」
あくまでも穏やかな骸の声に、カラカラになった喉から綱吉は声を絞り出した。
「…っ、これ、とめ て、このローター、も、とめて、 っ手、はなし て」
悪魔にでも縋るような思いで必死に言い募る。聞き届けてくれる予感はしない。
しかし、その悪魔は軽い口調で、
「ああ、そんなことですか。言ってくれたらよかったのに」
と応じてリモコンを拾った。
些かほっとして肩の力を抜いた瞬間、
「ーーーッ!!!」
(イ――――ッ!!!)
ビーー!!と、いきなり目盛りを最強までスライドさせた。
ドタンドタンと音がしそうなほど綱吉の腰が跳ねて、どぴゅうっと勢いよく白い精液が飛び散る。
ビリビリした電気的刺激が体中を限界まで責める。
眼前がチカチカとスパークするほどに強すぎる快感が、脳を犯す。
ひっ、ひいいッ、とロクに息もできないまま不規則な痙攣を繰り返す腰を、骸は片腕と上半身で押さえつけた。
「クハ……ッ、ほら、イくにはまだ早いです、よッ!」
その様子に骸は興奮に歪んだ昏い笑みを浮かべて、勢いよく直腸につめたアナルボールをズプズプズプぅっ!と一気に引き抜く。
前からだけでも気が狂いそうなのに、それに追い討ちをかけるような背筋をかけあがる強烈なアナルの刺激に、綱吉は思いっきり白い喉をそらせて仰け反った。
「ヒゃあああッ!!!アぁああッ!!」
限界まで一度昇りつめたにも関わらず、未だビィイーー!と最強のまま責め立てるローターに、綱吉は本気で泣き叫んだ。
「やーーー!やぁあーーーッ!!もうヤだぁーーッ!」
過ぎた快感は痛みと苦痛でしかなく、狂ったように綱吉は身を捩る。
しかし骸は未だそのローターをゆるめることなく、愉悦に身体を震わせた。
「クフ…っ、クハハハッ、あぁあ…っ、最高ですよ、君…!」
歪んだ情欲に蕩けた顔で、そのもがく躯を封じ込めるように抱きつつむ。
フワリとしたハニーブラウンの髪に顔を埋め、そのまま、ローターの強度を下げていく。
「ハ……、ぁあ…っ、ひう、ふ…、」
髪をくすぐられる刺激にビクビク背筋を震わせながらも、ようやっとおさまる責め苦にグッタリとおとなしくなっていく。
焦点のあわない瞳がゆるく開かれたまま、ふ、ふぅ、は、という吐息だけが響く。
くたりと動けないまま人形、もしくは死体のように骸の腕に躯を預ける綱吉を、いとおしそうに見つめてから骸はゆっくりと綱吉の唇に口づけを落とした。
「ああ……、かわいい…」
その片手には、既に次の獲物が握られていた。





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