養護教諭ツナパラレル


ツナ先生と六道先生・後日談




後日談にしちゃった


今回のこのすべてはゆりはらさんが送ってくださったこの小粋すぎる絵から拡がった後日談です。
びっくりするほどテンションあがった。テンションあがった勢いでついつい後日談書いた。この話の後日談とか書くつもりがなかったので、うっかり本編より長くなったコレに自分でもびっくりしている。



illustrated by 遊園地は年中無休 百合原 明さん
!↑のゆりはらさんのサイトで、この絵の上の顔まで見れるバージョンが見れまつぜ旦那

しかしながら絵に完全準拠するような後日談にできず、
「デキてました」な事にはなれませんでした、ぅう!

更には骸さんが思ったより女々しくなったので注意です
思わず話の展開が途中マジメになっちゃって せっかくの絵とは全然違うものになっちゃってすんません
でも書いててそうとう楽しかったです

かんたん設定:あいかわらず
綱吉→養護教諭
ハル→女子高生
骸→高校教諭
です


**********



ずび。
またもや熱を出した自分を、これほどラッキーだと思ったことはなかった。
あの保健室の一件以来、無駄に六道先生を凝視してしまい、友人には「ハルどうしちゃったの、いきなり六道先生に興味持つなんて」とか言われている始末である。
六道先生の口からツナ先生に関する話題が出ないかと思って、授業も真剣に受けている。
おかげでびっくりするぐらいノートはバッチリである。
廊下で六道先生を見れば、そのまま保健室に行くんじゃないかと思ってうっすら後をつけたこともある。
これでは確かに、まるで六道先生のストーカーのようなものなのだが、
勘違いすること勿れ。
ハルは、ツナ先生と六道先生の動向に関する、調査員なのである。


(しかしながら、あれ以来全然お二人の接触を見ることがありません…!)
それもそのはず、骸が保健室(綱吉)のもとを訪れるのは、だいたい決まってほかの生徒が授業のときである(なるべく邪魔の入らないとき)。
綱吉は頑として保健室から動こうとしないし(責めるべくものではない)、他の生徒の前でも結構骸のことをスルーしたりするので二人の関係性は、一般の生徒にとってきわめて見えにくいものだった(そのおかげでまた骸に色々と詰られるのだが)。
そんなわけで、調査がなかなかすすまないハルにとって、本格的に保健室に再び潜入できるこの熱は非常にありがたいものだったのだ。


ガララ…、と扉を開ける。
「しつれいします…」
「あれ、また君だね、どうしたの?」
以前と変わらない様子で首をかしげてこちらを見てくるツナ先生に、ハルの表情はフニャン、と緩んだ。
先生顔覚えてくれてました。やった。
調査員としては致命的だが、ツナ先生ファンとしてはうれしいことである。
「何だかですね、また熱が出てしまったみたいなんです。でも今回は関節とかは痛くないので、あの、ちょっと休ませてもらえたら…」
「ああ、うん、いいよ。そこ座って、じゃあまた体温測ってもらえるかな」
「はいです」
前と同じようにカードに記入し、体温をはかる。
測り終わるまでが軽い勝負だ。ハルは少し身を乗り出した。
「ツナ先生」
「ん?なに?」
「先生って、仲のいい先生とかいるんですか?」
自分がこの前の話を聞いてると思われて、警戒されてはいけない。
ドキドキしながら聞いた質問に、先生はうーーん、と上を向いて腕組みをした。
「山本先生とか、獄寺先生とかかな?」
「そ そうですか…」
それも知らなかった。そういわれてみれば、その三人が話しているところはチラホラ見かけるかもしれない。
(で、でもそうじゃなくてですね…)
しかしながら今ハルの知りたい事はそれではない。
うーーんと考え込んだ挙句、あっと思ってハルは再び顔をあげた。
「そういえば、こないだ保健室に六道先生来てましたよね。ほかの先生って結構保健室に遊びにくるんですか?」
グッとこらえて、あえて「六道先生って結構保健室にくるんですか」とは聞かなかった。
「そうだね、お昼の時間とか、ちらほらお茶をのみにきたりする先生もいるよ。
ちょっとした喫茶店だよね、もう」
紅茶やコーヒーの入った缶や瓶を振りながら、アハハとツナ先生は笑った。
六道先生云々については、華麗にスルーされてしまった。
(うぅ…、ツナ先生、やはし意外に、かなりガードがかたい模様です…)
ハルはガクリと項垂れた。
意図的であるにしろ天然であるにしろ、これでは六道先生がてこずるはずである。
そうこうしているうちに、体温計がピピピッと軽快な音をたてた。
「37.3℃…たしかに微熱だね。どうしようか、ちょっと寝て自分で帰れそう?だったらそうやって連絡しておくけど」
何事もなかったかのように体温計を確認するツナ先生に、項垂れたままハルは頷いた。
「はひ…ちょっとだけ寝てから帰ります…」
「うん、じゃあここ空いてるからね」
カーテンをあけて寝れるように準備を整えてもらい、ハルはベッドにもぐりこんだ。
「じゃあ、よく寝るんだよ」
頭をかるくぽんぽんとされて、ちょっと感動してハルはツナ先生を見上げた。
「あ…っ、ご、ごめん、つい近所のチビたちにやるような感覚で…、ごめん」
「いっ、いいえっ!!いくらでもこんな頭なでてやってくださいっ!!」
えへへ、と照れ隠しのように笑うツナ先生に、ぶんぶんぶんとハルは首を横に振る。嬉しすぎる。
先生はチルドレンにもやさしい先生なんですね…!!先生まるで幼稚園の先生か何かみたいです!

ハルが風邪をひくのは一年に何回もない。だからおそらく、この熱が下がったらもう保健室に用があって来れることはほとんど無いのかもと思うと、残念でならなかった。
(あ…、普通にあそびにくるのでもツナ先生はOKしてくれそうです… でもそれだと調査員としての調査が…
あっ、次の委員会は保健委員に入るとかどうでしょう…すごくたのしそうです…)
頭のなかを幸せな妄想で満たしながら、ハルはうつらうつらと意識を飛ばしかけていた。
しかし今回は、自力でカッと目を見開く。
(…!!だ、駄目です今回はちゃんと起きてなきゃ駄目です!)
たとえ六道先生が来ることがなくても、起きて張っていることに意義があるのです!
と思い、ハルは襲いくる眠気と必死に戦っていた。


そのとき。


カララララ……、 パタム。
きわめて静かに扉が開いて、閉まった。
プリントの音やパソコンの音をさせていた綱吉の音も、とまった。
「…どうしたんですか…」
(ま まさか…?! でも何か様子がおかしいです)
入ってきた音の主は、綱吉の問いかけにも答えずに、力ない足音を響かせてある場所で、とまった。
「六道せ…」
「綱吉君。僕はもう、どうしていいか判らないんですけれど」
(や、やっぱりです――!!)
待ちに待っていた登場人物に、ハルは思わずぎゅうう、と毛布を握り締めた。
しかし、骸の声がやけに重たく、沈んで聞こえたのが不可解な点である。
ぽつり、ぽつりと呟かれるような骸の言葉を聞き漏らさまいと、息すらひそめて耳を澄ませる。
「…どうしたんですか、骸さん。そんな、思いつめたような顔して…。どうぞ、座ってください。俺でよかったら、話聞きますよ」
ソファの方に促そうとしたのだろう、キキィ、とキャスターつきの椅子から綱吉が立ち上がる気配がした。
しかし、相手が歩く足音がしない。
「…貴方はそうですよね綱吉君。別に僕じゃなくても貴方は気にかけて、そのひとの話を聞くんです。僕は貴方だから、こんなになるのに」
「骸さん…?そんなことは… どうしたの本当に、家でも最近、ずいぶん元気なかったよね。ご飯も残してたし」
きわめて抑えたトーンで語られるそれから、ハルは耳が離せない。
そろ、とそちらの方に視線を向けると、なんとカーテンに隙間があいているではないか。
(!!…な、なんと、すこし見えちゃいます…!)
寝てるように振る舞いながら、気付かれないように薄目をあける。
しかし二人はこちらが見えるような立ち方をしてないようだったので、遠慮なく普通に目をあけてハルは凝視してしまった。
見ると、二人はびっくりするほど近い位置に立ったままでひそやかに話していた。
(六道先生が何か…、元気ない感じです本当に って、ていうかお二人とも近いです!それが普通の二人の距離感なんですか?!)
嵐のようなハルの内心突っ込みとは無関係に、二人の話は進んでいく。
「君は一体、そもそもどうして僕が一緒に住むことを了承してくれたんですか。君は本当に僕の気持ちに気付いてなかったとでも言うんですか。だとしたらあなた、相当残酷だ」
綱吉の二の腕に手をあてて、身の切れるような表情をして、綱吉の肩に頭を落とす。
「そ、そんなつもりじゃ…、ただ…、」
いつになく真剣な骸の様子にうろたえて、戸惑ったような顔をして、綱吉は骸の頭にフワリと手を置いた。
「別に無理して一緒に住んでくれなくていいんですよ。そんなに厭だって言うのなら、僕は明日にでも出て行く。もう僕は耐えられない」
「違うよ!!もう、何言ってんだよ勝手に!俺まだ一言も厭だとか言ってないだろ!」
パシッと骸の頭を綱吉がたたく。
(あ…ッ!!つ、ツナ先生が…!!)
突然の予想し得なかったプチバイオレンスにハルがびっくりして口をあけたまま固まった。
「じゃあ厭だっていうんじゃないなら何だっていうんですか!「いい」とも「いや」とも言わない事がどれだけ残酷か判ってるんですか!!」
バッと顔をあげて真正面から骸が綱吉を見据える。
「っ…、」
胸の奥を突かれたような叫びに、綱吉が思わず言葉を詰まらせた。
随分長い間沈黙が続いたあと、綱吉が絞るような声を出した。
「……わかんないよ、だって。俺、骸さんにからかわれてるって思って、でも本当は本気なんじゃって思って、随分悩んだんだよ。
でも二年一緒に住んで特に普通だったから、いつまで骸さんはこの冗談続けるんだろうって思ってたんだ」
(に、二年も一緒に住んでたんですかお二人は…!)
節目ともいえる真面目な話の展開のなかでも、ハルは驚愕の事実に驚くことを忘れなかった。
「本気で冗談だと、君は、…ッ」
「だってありえないじゃない、俺じゃなきゃ駄目な意味がわからない。
最初俺、本当は骸さんにとって何か自分に利用価値があるから骸さんが俺と一緒にいるのかなって思ってたんだよ」
「っ、そんなわけないでしょう!!君は僕のことをどれだけ見くびって…!」
先ほどにも増して怒りを増した骸の声色に、ビクッと怖くなってハルが肩をすくめた。
今度は六道先生がツナ先生にバイオレンスをはたらくのでは……!
しかしそれを穏やかに遮るように、綱吉の声が響いた。
「俺が骸さんと一緒に居たのは、それでも冗談とか抜きにして考えたら骸さんって一緒にいて居やすい人だったからだよ。俺本当は長時間誰かと一緒にいるのって苦手なんだ。普通、そうだよね。
でも、骸さんなら「まぁいっか」って思って一緒に居られたから一緒に居たんだ。気まぐれでも、利用しようと思ってても、それが誰でもいいと骸さんが思ってても、それでも一緒にいてもいいやって思ったんだ。何でかな。自分でもこれはわかんないけど。
別に、苦しめるつもりなんかなかったよ。俺の中でこれは結構珍しいことなんだ。
…骸さん、これじゃあ、駄目なのかな。…でも俺は、これ以上なんて言っていいかわからない」
最後は沈み消えるように呟かれた言葉に、おおきな沈黙が流れた。
見ると、骸が顔を隠すようにうつむいていた。
そのまま額を、頭を、綱吉の肩に押し付けるようにして押し黙る。
「むくろさ…」
「……それですよ」
「え…?」
かすかな声で呟かれたそれに、聞きかえそうと綱吉が身をよじらせようとすると、
それを許さないとするかのようにきゅう、ときつく骸が綱吉を抱きしめた。
「むっ、骸さ…!!」
思わず人が来やしないかと、出入り口に視線を走らせる。
それに構わず、骸は続けた。
「聞いて綱吉君。
結局君は、僕の存在を無条件で赦してくれるから。離れたくなかったんです、僕はそこから。
僕は知ってたんです。知っててそれでもそれ以上を望もうとしている。強欲なのは判ってます」
「骸さん…、」
「冗談なんかじゃないんです、本当に。お願いです綱吉君、僕はずっとずっと本当に、君がもっと欲しかった」
(は  はひーーー!!!! れ、歴史的ともいえる瞬間を み、見聞きしてしまいました…?!)
もうどうすればいいかわからない。ハルも、骸の迫り全開オーラにあてられて、身動きどころかみじろぎすらできない。
「あ…、」
どう言葉を紡いでいいかわからず、思わず顔を染める綱吉に、たたみかけるように懇願するように骸は綱吉の目を覗き込む。
本当に、本気の色だった。
「僕の存在をもっと、赦してください」
二人の顔が近づく。
「むく…、」
綱吉がうろたえたように名前を言い終わる前に、それを塞ぐように骸の唇が重ねられた。
「んぅ…ッ、!」
思わず身じろぎした綱吉の手首をゆるく、しかし強かに掴んで、舌をヌルリと抉りいれるように顔を傾ける。
まるで唇ごと食べるみたいに、息つく暇を与えず何度も角度を変えて口づけながら、骸は綱吉を後にある椅子に押すようにしていって座らせた。
その椅子に片膝を乗せて、チャ、ピチャ、クチュ、とかすかな唾液の音を響かせて、綱吉の口腔を上からひたすらに蹂躙する。
興奮に濡れた瞳をうすく開けて、微かに頬を上気させて綱吉の唇を犯す骸は、とても普段冷静に穏やかに授業を進める彼からは想像できない姿で、傍から見てしまっているハルの心臓は爆発寸前だった。
「あふ…ッ、ゥン…ッふ、!」
しかも綱吉も、息もたえだえ甘く痺れたような声を漏らすものだから、ハルは頭がクラクラして仕方が無い。
(だ だめです、も、もうここが一体どこなのか…!!ハルには刺激がつよすぎます…!!ね、熱が、熱があがっちゃいます…!!つ、ツナ先生の声が 声が…!い、色っぽすぎます!)
関係の動向を調査、どころの話ではない。
浮気調査をしようとしたら、踏み入れた場所が会員制の激しすぎるSMクラブでした、みたいなおののきである。
「っふ…、お願い、綱吉君…」
懇願するような声と共に、骸の指がもどかしげに綱吉のシャツのボタンへとかけられたそのとき。


コンコン。
「すみません、三浦ハルの母ですが…」


「!!」
(!!)
ノックの音が、響いた。
(な、ナイスタイミングなのか、バッドタイミングなのかわかりませんお母さん…!!)
興奮で死にそうだったけれども、このまま二人の邪魔は絶対にしたくないという葛藤の間にあったハルは、しかしそれよりも肝が冷える心地を抱いた。
(わ 私は何も見てません、聞いてません…!!)
とんでもない場面に遭遇してしまったハルである。
絶対に、おきていたと二人に悟られてはならない。何かそんな気がする。
そんなわけでハルはとりあえず、全力で寝たフリを決め込むことにした。
残念なことに、二人の姿は見れなくなるが。

「はっ、はい!どう…」
「カギをかけておきました」
慌ててガタガタと椅子から立ち上がろうとする綱吉を、しれっとした声がとどめた。
「な、何やってるんだよ、はやく開けないと…!」
「厭だ。そうしたらこのまま君はまた僕を流してあしらう気でしょう。そんなの厭だ」
「な、何子供みたいなこと言ってるんだよ骸さん、いいから手はなして…ひゃっ、つめたっ!手抜いて骸さん!」
「厭です。もう待てません」
「骸さん…!!」
ぺちっ!
という、皮膚(頬?)を両手でたたくような音が響いた。
「お願いだから、わかったから。大丈夫だから骸さん。もう俺も覚悟決めるから、あとは家で。……な?」
諭すような、綱吉の声。
(!!つ、ツナ先生が…!!こ、これは要するに、OKということで、先生…!!)
思わず息をのんでしまいそうになりながらも、必死で寝たフリを決め込んだままハルが心臓をドキドキさせる。
しばらくした沈黙ののち、「…はい、綱吉君」と小さな声が響いた。
「ん」と綱吉のやわらかな声が落とされた後、ガララ…、と保健室の扉が開かれた。


「どうもすみません、わざわざ来てくださったんですね」
「いえ、この間もあの子熱を出して、もうよくなったかと思ったんですが…、もう少し様子を見ることにします」
「どうぞ、今中で眠ってもらっていますよ」
「失礼します先生、…ハル、ハル」
シャ、と控えめにカーテンが開かれて、ハルの母親が顔を出す。
「お母さんよ。ハル、…」
まさに今目を覚ましました、といったふうにハルは頑張って「起きたての人」になりきった。
「ん…、はれ…!来てくれたんですかお母さん…!」
六道先生にこの白々しい演技がバレてやしないかと、少し冷や冷やしながらそちらを見るが、ぼーっとしたように椅子に座っている彼はそもそもこちらを見ていない。
ほっとしたように胸を撫で下ろして、ハルはベッドから降りた。


(よかったですねぇ六道先生、ツナ先生に想いが通じて…ラブですね)
色々どぎまぎしたものの、結局は心をあたためることのできたハルは、熱はあるもののニコニコしながら帰途についた。
本気で保健委員に今度なろう、と心に決めて。


一方、送り出した方の保健室では。
「まさか俺たちがそんなこと言ったりしてたなんて思わないだろうけど…、これからも一緒に住む気があるんなら、気をつけようよね、骸さん」
かぽんっ、と真新しい紅茶の缶を開ける。
キャラメルのようなヴァニラのようなフレーバーのする葉の香りがひろがった。
「別に知られてても構いませんけど…、いざとなったら僕ここ辞めますし。でも君が居づらいというのなら、気をつけます」
何事もなかったかのように横に並んでしれっと言う骸に、綱吉は思わず苦笑した。
素直にモノを言わないんだからなぁ、まったく…。
「骸さんってアレだよね、ストレートに見えてまわりくどい言い方ばっかりするよね」
ティーポットに葉を入れて、お湯を注ぐ。本当はやかんを使いたいところだけど、そう時間も無いだろうから。
「そもそも僕はノンケ的な、ストレートのケがある人間でもありません」
ひねくれた冗談でかわして返してそっぽを向く彼に、やっぱり少し、笑ってしまった。
ごめんごめん、気付かないフリしようとしてて。
「ね、今日の晩御飯は何作ってくれるの骸さん」
「…今日は時間がありますから、君が好きなものなら何でも」


「…そっか。じゃ俺は骸さんが好きなものなら何でもいいや」
かちゃりと、随分出すのが遅くなった紅茶を出した。ロクに蒸らしもできてないけど。
そのティーカップを手にとって、目を伏せ口にし、骸は頬をゆるめた。
「では、この紅茶よりは美味しいものを」
いつも通りの小気味よい返し方に、思わず綱吉はあははと笑った。

うん、ぜひそれでお願いします。




後日談・終

!更にゆりはらさんが描いてくれたツナ先生、六道先生、ハルのイメージ絵!
あの絵もこの絵も、私だけが楽しむのは勿体無いと思って(骸つな妄想を皆ともっと拡げたくて)載せさせてもらったですよ。ありがとうですよゆりはらさん!



illustrated by 遊園地は年中無休 百合原 明さん










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